FREEZE!

 

 

 

1.「FREEZE!」(99/08/25)

 これもしのざきさんのところの「なりきり座談会」でチラと触れましたが、ミル・レイファルス・シャランの3人(?)はソードワールドのキャラクター(?)でした。
 で、長編のキャンペーン(続き物のシナリオをするゲーム)も終わり、他のプレイヤーキャラクターの今後の身の振り方も決まったのですが、ミル達だけが仕官する先もなく、特にしなければならないこともなく、何かから逃げなければならないということもなかったのです。
 それでミル担当のプレイヤー(私)が「よし、旅に出そう」と決めたはいいですが、それこそ「旅に出ました。はいお終い」とするには惜しいキャラ達だったので小説にしようと考えました。
 ソードワールドの資料集とにらめっこして、旅の目的他を考えます。
 パラパラと見ている内に西部諸国なるものが目につきました。
 舞台であるアレクラスト大陸の西半分にはテン・チルドレンと呼ばれる特色のある十の国が存在します。そして街沿いに移動していくと最終目的候補は極寒の街プロミジーというところです。氷の魔剣であるレイファルスと何か絡められそうです。
 更によいことにキャンペーンの最中はあんまりこちらの方に行くことがなかったので、物見高いミルの旅の目的としてはうってつけです。
 こうなればあとは早い。行く先々の街の特色にあわせて事件を発生させるだけです。
 事件が起きればそれに関するゲストキャラ、そしてその状況でミルがどういう行動をするか考えていけばストーリーは自ずとできあがってきます(たぶん)。
 そして書き始めるのですが、小説というのには書き方が幾つかあります。まず一人称で書くか三人称で書くか。三人称なら状況描写があらゆる角度からできますが、心理描写が難しくなってきます。一人称なら一人称独特の表現方法や遊びがありますが、その一人称のキャラの視点でしか物を見ることができないという欠点もあります。その中間の方法としてザッピングなどという手もありますが、今回は魔剣であるレイファルスの一人称ということに決めました。
 ミルの一人称にすると確かに活躍の中心になれますが、知っている言語や知識に偏りがあるために描写が甘くなってしまいます。シャランだと言語や知識はミル以上なのでまだ何とかなりますが、それでも知らないことが多くなりそうです。
 しかしレイファルスは物知り、と考えてましたので何があってもコメントがつけられるはずです。しかもミルに背負われているか、剣として使われているのがほとんどなのでいつも活躍の中心にいられます。更に「寝る子は育つ」を実践しているミルと違って、自分の回りに起こっている物事に常に気を配ることができるという利点付き。その上、どちらかというと感情に乏しく客観的に理知的に物事を観察しているので、一人称ながら三人称的に見えるという後で取って付けたような理由もあります。
 しかも書いてみると意外と面白かった。
 そういうわけで、特別なことが起きない限りレイファルスの一人称ということになりました。
 後はタイトルだけです。知人の厚意で同人誌として出すことになって原稿を出してからもタイトルだけは決まってませんでした。やはり氷の魔剣レイファルスが物語のカギですから、それを臭わせる名前にしないと…… と考えている内に閃いたのが「FREEZE!」です。
 普通に「凍る」の意味に「動くな!」の意味も若干かけてあります。
 なかなか出てきませんけど……
 こうしてミル達の旅が始まりました。

 

2.ミルリュミエール=メイ=ライファン(99/08/27)

 元々ソードワールドのキャラクタなので、能力値なども全て決まっています。
 キャンペーン終了時点で、

器用度:23 敏捷度:24 知力:24 筋力: 7 生命力: 7 精神力:18
シャーマン(精霊使い):7 ファイター(戦士):3 バード(吟遊詩人):3
シーフ(盗賊):1 セージ(賢者):1 ヒーラー(治癒士):1

 そして旅に出てから少し成長して、

器用度:24 敏捷度:24 知力:24 筋力: 7 生命力: 7 精神力:18
シャーマン:
 ファイター: バード:3 シーフ:
セージ:1 ヒーラー:1

 とレベルアップしています。ソードワールドのルールはここでは割愛しておきます。
 さて、こぼれ話ですが、ゲームの時の名前は実はミルリーフでした。
 最初は洒落た名前だと思ってたのですが、よくよく考えるとこのミルリーフというのは小説やゲームにも登場したほどの有名な
海の邪神の名前だったのです。
 ゲーム中ならともかく、小説になってもこの名前じゃあまずかろうと、一生懸命考えました。
 フランス語の辞書をパラパラめくってしばし。
 何とかミルリュミエール(フランス語で「千の光」の意味になる)に落ち着きました。
 ミルの外見などの設定は、キャンペーンの時のマスターが色々考えていたのをそのまま採用しています。それでセミロングのプラチナブロンドにサファイヤブルーの目。これは小説にも書いてあるところですが、更に細かい設定として身長141p、年齢50歳(人間年齢に換算すると12〜3)となっています。意外と年齢は高いですねぇ。さすが長寿のエルフ族です。
 後は小説化にあわせて性格などを多少変更して準備OKです。

 

3.レイファルス(99/09/12)

 レイファルスもソードワールドのルールに則ったデータがあります。

 レイファルス(フロスト オブ コバルト)
 基本データは必要筋力20の両手剣。
 +2相当の魔法の剣。
 高品質で必要筋力−5
 ミスリル製で打撃力+5
 刀身が冷気を帯びているため、打撃力+10
 所有者に「ストレングス」の効果がかかる。
 よって、必要筋力15。打撃力40。クリティカル値8。攻撃力+2。追加ダメージ+2となります。
 更にフェンリルが封じられているため、魔力13で全ての氷の精霊魔法が使える。

 ま、データはこんなものです。
 もともとキャンペーン中に登場したときは名前が無かったので、ミル(つまりプレイヤーの私)が名づけたことになっています。ゲームの最中はNPC(マスターが操るキャラ)だったので、ほとんどセリフもなかったのですが、小説化にあたり性格設定をつけました。
 氷の上位精霊ということで冷静沈着。更にある程度はミルの抑え役&煽り役になれるように少し皮肉めいた性格にしました。知能も高いでしょうから、言葉遣いも丁寧にして発言も熟語の多いものとします。そうなると一人称は「私」。パーソナリティとしての性別は基本的に存在しないのですが、若干男性寄りとしておきます。
 剣としての長さはおよそ1.6〜1.8mくらい。少なくともミルの身長よりもずっと長いです。ですから背中に背負っているときも斜めにしてそれで何とか地面を引きずらないくらいの長さです。刀身は青〜水色。金属の質感と氷の透明感を併せ持っています。直刀ではなく、わずかに湾曲した片刃の剣とイメージしています。柄はミルの手に合わせた細身な感じ。鞘は留め金があって、それを外すと剣を鞘の横から抜けるようになっています。まあ、まっすぐ抜く剣なら背負ったまま抜くのは不可能でしょうねぇ。
 魔狼形態のときは全長2m超。氷を鋭く削ったような感じで、毛が生えているなどの生物的な感じはあまりしません。かといって荒削りでもありませんが。全体のフォルムは狼.目は白目・黒目などはなく、ナイフで切った感じの鋭く真っ青な目です。
 ただ、刃も本体も極低温なので、手で触れると危険です。ご注意を。

 

4.シャラン(99/09/21)

 ミル一行の良心(笑)です。
 ピクシー(小妖精)をPCとして使うルールが無いため、残念ながら能力値は分からないのですが、技能的には決まっています。

 ソーサラー(魔術師):6 シャーマン:6 セージ:5

 こんな風になっております。
 レベルを考えるとファミリア(使い魔)を持つことができるのですが、さすがに彼女よりもファミリアの方が大きいので無理があるでしょう。ということで、ファミリアを持ってません。
 元々、彼女もキャンペーン中に登場したNPCで、籠に入れられて売られていたのをミル達が助けてから行動を一緒にしています(まだこのときはレイファルスはいない)。同じ精霊使い同士だったのか、ずっとミルと一緒でした。そしてミル同様、身の振りようの無かったので旅にも同行することになりました。ですから、一行の中では一番ミルと長くいることになります。
 大きさや全体の特徴はソードワールドからそのまま拝借したので、後は性格くらい(名前はマスターが最初から決めていた)。
 元々NPC、つまりマスターの操るキャラだったので、どちらかというと無口な方でした。そのことを憶えていたのか定かではないが、あんまりお喋りではないようです。それでも結構大人なので、他人に気を使ったりするのは上手なようです。
 レイファルスが皮肉めいた物言いをするのに対し、そういう悪気のないシャランはミルの抑えの最終兵器となるでしょう。意外と彼女のミルを見る目は無邪気な妹か娘に対してのものなのかもしれません。
 いつも一緒にいるのが当たり前になった二人。その二人を引き離すのは……?

 

5.エレナ(00/01/26)

 一行の悲鳴役(笑)です。
 能力値及び技能は以下の通り。

器用度:19 敏捷度:17 知力:19 筋力:13 生命力:12 精神力:15
シャーマン:3 セージ:2 ダンサー(踊り子):5

 平均的よりちょっと上くらいでしょうか? ま、そんなものだと思って下さい。
 彼女は基本的にゲストキャラでした。悪徳商人とのゴタゴタに巻き込まれ、エレミアの街で別れて終わりの予定でした。
 役割もホントにレイファルス相手に悲鳴をあげる役でした(笑)。
 でも考えます。そういえば彼女はこの街について何をするのでしょう? ゲストキャラとはいえ、主人公達と別れたら消滅するわけではありません。エレナには何か当てがあるのでしょうか?
 で、いきなり天恵のように閃きます。そういうわけでミル達と同行することになりました。
 でも後で考えてみるとなかなか面白くなってきました。外見12、3の子供とピクシーだけならとても旅人には見えませんし、お世辞にも社会常識が豊富とは思えません。まあ、シャランは大人ですので暴走することは無いでしょうが、あの身体ではミルを物理的に押さえつけることはちょっと不可能です。
 その点、エレナは17歳ですのでまだマシ。しかも旅芸人で踊り子をやっていた(設定)のため、それなりに世慣れています。ちょっとルール違反なのですが、一般に使われている東方語・西方語の読み書きができることになっているので、一行の言語関係などのトラブルを回避できるようになるでしょう。ま、それ以外のトラブルは知りませんが。
 更にエレナはミルやシャランに比べるとずっと一般人なので、行動のちょっとした足かせにもなります。
 ま、同行することは決まったのでもっと細かいことを決めなくてはいけません。
 背景としては上記のように旅芸人の一座で踊り子をやっていたということ。何の理由があったか分かりませんが(というかまだ決めていない)、一人になって何かのつてでエレミアに行こうとしていた、ということになります。
 それからは本編の通り。これからは彼女の過去が旅にどう絡んでくるか、でしょうか?
 外見は、諸処の事情で同人誌になったときのイラストから。といっても黒髪のポニーテールなんですけどね。その辺からもちょっと活発そうなイメージ。でも結構鈍いんですよね(笑)。ハーフエルフも人間に比べると年のとり方が遅いのですが、彼女の場合、外見と実際が一致しています。これから外見年齢の増加が遅くなってくる頃としています。
 性格は好奇心が強いのですが恐がりなのでミルほど物事に首を突っ込むタイプではありません。しかし思慮深いところもあり負けず嫌いの面もあるので冒険者としても意外と大成するかも。
 ある意味、エレナはミルの昔の姿なのかもしれません。
 エレナの頑張る姿にミルもきっと何か得るものがあるでしょう。
 そしてエレナもミル達が出来ない「何か」をいずれ発揮してくれることでしょう。

 ……というか、ミルとエレナは結構キャラがかぶっているので、その違いを書き分けるのが今後の課題です(笑)。