Valkyrie’s Tale

 

 

 1.Valkyrie’s Tale(99/10/12) 

 元々はまだ世に出す話では無かったのですが、ネットゲームの原作としてゲーム自体にリンクさせるために取り急ぎ1章を書き上げたのですが…… まあ諸処の事情がありまして……
 ま、単純に武器の精霊として、人の姿をとれるものと考えました。実はこの設定はろくごまるに先生の「封仙娘娘追宝録」の宝貝の殷雷他を元にしているはずです。
 キャラの設定の方が先だったのですが、今回は物語の設定について書きます。
 何故、武器の精霊――ヴァルキリーが存在するか、ということでヴァルキリーの特異性を強調するために、世界に基本的に「魔法」というものが存在しないことにしました。つまり魔法=精霊の力であり、魔法の武器=精霊の武器、ということになります。
 そうなると魔法しか効かない怪物というのはどういう風になるのでしょうか。人間の力では倒せないので、完全なる天敵となるでしょう。そういうのがいると下手すると世界が滅んでしまいます。
 そこで逆に考えました。すでに世界は「魔王」というものに支配されているのです。
 魔王の配下の魔族はいますが、すでに支配のすんだ世界。無理に破壊を行う必要もなく、破壊を行うものや知能の低いものは度が過ぎれば処分されてしまうのでしょう。魔王軍との戦いはすでに昔の話で、支配されていることが当然の世界。
 おおっ、なかなか面白い感じになりました。
 精霊は匠の職人が作った武器に宿り、人間と契約(そんなに堅苦しいものではありません。「気に入った」程度でも契約になります)し、その人間の武器となります。が、あんまり正体を明かすのを良しとしないので、人間の姿をとっていることが多いとします。
 肉体的には人間とほぼ同じですが新陳代謝をほとんど行わないません。爪や髪などは自分の意志である程度伸ばすことが出来ますが、それは人間と同じ速度くらいです。食事を摂ることも出来ますが、食事を摂らなくても生きていくことができます。ですから飲食などは精神的な満足のために行います。精神活動は人間と同じなので(例外はありますが)、泣いたり笑ったり、更には睡眠もある程度必要としています。これも個人(?)差があります。傷ついても出血などはいたしませんし、ある程度は自分で再生できます。仮に四肢が欠損するくらいの重傷の場合は安全のために武器になってしまいます。この場合、作った職人と同程度以上の腕前の持ち主でなくては修理できません。
 まあ、こんな感じ。
 で、この設定。実はRPGはもとより育成ゲームや、はたまた18禁のゲームにも応用できる設定であります。
 そんなわけでネタの倉庫にしまわれていたこの話。これからいったいどうなることやら……